写真の質が売上を左右するとわかっていても、上手に撮影できないと悩む人は多くいます。
それを解決するには、まず写真が下手な人の特徴を知ることです。
その上で、 基本を抑えれば、初心者でも失敗しない 写真が撮れるようになります。
また、各種業種に適した写真を用意することも大切です。
それぞれ、 ある程度パターンがある ので、今回はそれをご紹介します。
センスは必要ありません!覚えるコツもそれほど多くありません。
ぜひ楽しんでホームページ用の写真を撮影していただければと思います。
写真が下手な人の特徴を知ろう
実は、写真が下手な人には、撮影の仕方に一定の傾向があることが知られています。
下記に当てはまる人は、要注意です。
体感的に一番多いのがこのタイプ。
ピント合わせは自動のカメラが多いので、ピントが合ってからシャッターを切りましょう。
暗い所でフラッシュを使うと、近くのモノしか写らない上に、白飛びしやすくなります。
使わない事を前提に、明るい場所や時間帯を選びましょう。
フラッシュは、逆光の時に使うと被写体をキレイに写せます。
カメラを操作する以前の問題ですが、写真の背景にも気を配りましょう。
被写体周りの余分なモノは、移動させたり、映らないようにアングルを変えましょう。
オシャレに撮ろうとしてやってしまいがちな斜め撮影。
効果や構図を意識しないで斜め撮りすると、ただ不安定な写真になってしまいます。
水平と垂直を意識すると、安定感のある写真になります。
被写体の全体を写真内に収めようとして撮ることはよくあります。
ですが、魅せたい部分がある時は、あえて一部を切り取る感じで撮るのも効果的です。
実はプロでも一発撮りは難しいものです。
同じような構図でも何枚も撮影したり、アングルを変えて何枚も撮影します。
運任せでも構わないので、たくさん撮ると良い写真に巡り会えます。
上記を意識するだけで、素人っぽさが抜け、写真の質が格段に改善します。
まずは、写真下手にならないよう、ちょっとずつ意識を変えていきましょう。
写真の勉強に疲れたら、『写真下手選手権』を検索してみると楽しいですよ。
Twitterなどで定期的にトレンドに上がりますが、あえて下手な写真を投稿していたり、失敗談が書かれていたりするので、見るだけでも参考にできます。
脱初心者!これだけは抑えたいホームページ用写真の基本
上記、下手な人の特徴を理解した上で、もうちょっとだけプロに近づく簡単な方法を紹介します。
基本は水平・垂直を意識して撮る
『写真が下手な人の特徴』でも触れましたが、写真を斜めに撮ったり、角度をつけて撮ってしまうと安定感が失われます。
写真の中で軸となる水平・垂直を作ってあげると安定感が出るので、写真の軸になる部分がないか見つけてから撮影すると良いでしょう。
水平・垂直は、カメラのガイドラインを使うと簡単に見つけられます。
効果的な斜めの写真を撮りたい場合は、構図の知識を充分につけてからの方が良いでしょう。
初心者でもできる簡単な構図を知る
脱初心者のためには、構図を理解する必要があります。
簡単に実践できる構図を幾つか紹介しますので、覚えておくと使える場面は多いです。
同じ被写体でも、構図を変えて撮ってみると、案外良い写真ができたりします。
日の丸構図
日本の国旗『日の丸』のように写真の中央に被写体を置く構図です。
見せたいモノが伝わりやすいので、商品紹介などにおすすめです。
対角線構図
日の丸構図は、誰でも無意識に撮れる構図のため、つまらない写真になりがちです。
そんな時は、写真の対角線上に被写体を置く対角線構図がおすすめです。
写真に動きを与えたり、バランスを整えるのに使えます。
放射線構図
対角線構図に似ていますが、こちらも写真のバランスを整える構図です。
また、奥行き感が出るので、室内や店内にも向いています。
三分割構図
構図に迷った時は、三分割構図を使いましょう。
分割線に合わせ被写体を置いたり、分割線の交点に被写体を置くだけで、余白とのバランスが整い、簡単に見栄えの良い写真が撮れます。
ほぼすべての写真に応用ができる万能と言っても良い構図です。
例えば、地平線を撮るなら、横の分割線を目安に地平線を合わせます。
魅せたいものが上にあれば下の分割線、下にあれば上の分割線を基準にすると言いった感じです。
また、主となる被写体がある時は、分割線の交点に被写体を置くとバランスが良くなります。
ピントを合わせる方法
カメラの全自動モード(オート撮影)を使えば、ピントは自動的に合います。
確実に使用しましょう。
基本的に、カメラの場合はシャッターを半押し、iPhone・スマホの場合はピントを合わせたい場所をタップすると、ピント対象を捕捉してくれます。
また、ピントはある程度の距離が無いと合わせられないので、近くのモノを撮影する時は『接写モード』などに切り替えることが必要です。
- カメラの場合は、シャッターを半押し
- iPhone・スマホの場合は、ピントを合わせたい場所をタップ
- 近くのモノを撮影する場合は『接写モード』などに切り替える
ブレないように撮る方法
写真がブレてしまう原因は、シャッターを切った時にカメラが揺れてしまうからです。
そのため、カメラを固定したり、シャッターを自動で切るとブレにくくなります。
特に暗い場所での撮影や、早い動きの被写体はブレやすいので、三脚を使ってカメラを固定したり、タイマー撮影がおすすめです。
- 脇を締めてカメラを構える
- 三脚を使う
- タイマー撮影や連射機能を行う
- カメラの設定で、シャッタースピードの調整をする
明るさを意識する
暗い場所で撮影すると、写真にザラザラしたノイズが出たり、ブレやすくなったりします。
だからといってフラッシュを使うと、近くのモノしか写らない上に、白飛びしやすくなります。
そのため、明るい場所や昼間に撮影するとキレイに撮れます。
ただし、明るすぎても白飛びしやすいので、日差しの強い場所は避けると良いでしょう。
知識がある人は、ホワイトバランスやISO感度、絞りの値などを調整することで対処できます。
また、フラッシュは、逆光の時に使うと被写体をキレイに写せます。
- 明るい場所や昼間に撮影する
- 日差しの強い場所は避ける
- カメラ、iPhone・スマホの設定を調整する
写真のサイズはページに合わせる
ホームページ用の写真のサイズはあまり大きくしなくても問題ありません。
カメラやスマホの設定を変えられる人は変更しておくと良いでしょう。
サイズを意識すると、サーバーの節約にも繋がり、サイトが重くなりにくくなります。
もちろん、加工ができる人は、後からサイズの調整をしてもOKです。
- 中~高画質(解像度の場合は72dpi)
- 記事用の写真なら横幅800~1,200px程度あれば充分
横向きに撮る
ホームページ用の写真を撮る際は、基本的に横向きで撮るようにしましょう。
ホームページ上で縦写真を掲載すると、スクロールが必要になったり、画面から見切れたりし、見にくくなります。
統一感が出たり記事が読みやすくなるので、可能な限り横向きで揃えましょう。
縦写真にする場合は、サイズを小さめにしてあげると見やすくなります。
- 写真は横向き
- 縦写真はサイズを小さめに
- 写真のサイズを統一する
業種別 写真の撮り方
多くの業種に共通の撮り方のコツ
プロフィール写真は服装やポーズに気を遣う
代表者やスタッフ紹介のプロフィール写真ですが、服装やポーズは印象に大きく影響します。
いつも着ている制服や、ラフすぎない服装、清潔感のある服装を心がけましょう。
また、自撮りも避けましょう。
自撮りの場合、業種に適したポーズが取れないため、誰かに撮ってもらいましょう。
笑顔も作りやすくなります。
利用シーンを想定したイメージを用意する
サービスに合った具体的な利用シーンをイメージさせると、反響に繋がりやすくなります。
例えば、食器を売りたいならご飯やおかずを盛り付ける、服ならモデルに着せる、求人なら楽しく働いているシーンなどです。
ユーザーは、 商品やサービスそのものではなく、それを使った先にある喜びや体験など も無意識に想定して商品選びをしています。
テレビCMや動画広告では、必ずと言っていいほど利用シーンやイメージ訴求をしていますよね。
ターゲットに合わせたモデルを使う
利用シーン同様、モデルも大切です。
年齢、性別だけでなく、職業や利用目的を想定し、共感されやすいモデルを使いましょう。
例えば、ネクタイを買いたい30代男性がターゲットでも、ホームページの利用目的は様々です。
仕事用だったり、デート用だったり、上司へのプレゼントだったりします。
また、モデル選びは 「こうなりたい」をイメージさせる と効果的です。
特に女性には、憧れの姿をイメージさせると購買率が上がると言われています。
Before Afterは同じ構図を使う
言うまでもありませんが、Before Afterは見比べるのが目的です。
そのため、構図は変えないで撮影するようにしましょう。
天気や時間帯を統一したり、三脚を置いた位置に印をつけておくと、再現度が増します。
ECサイト
ECサイトの写真の大半は、商品の写真です。
商品が見やすいよう、基本的には日の丸構図で撮影すればOKです。
注意点としては、写真を複数枚用意することです。
全体像はもちろんのこと、細部の写真や、利用シーン、使い方などがあると効果的です。
ECサイトで反響が出ていない要因の1つは、商品画像が1枚しか無いことです。
実物が見れない分、写真や言葉で多くの情報を補足し、接客の代わりとしましょう。
- 商品は日の丸構図がおすすめ
- 余計なモノが写らないようにする
- 全体と細部の両方の写真があると良い
- 小物や人物を対比させてサイズ感がわかるようにすると良い
- 利用シーンを想定したイメージを用意する
飲食店
飲食店のホームページは、美味しそうな見た目が命。
必ず明るい場所で、食材の鮮度やツヤ感が出るよう心がけましょう。
室内で撮る場合は、蛍光灯よりも白熱灯の下で撮ると、食品の赤みが増し、美味しく見えます。
例えば、お肉の場合、照明や背景が青系だと、青に引きずられお肉が紫っぽく、つまり傷んで見えてしまう現象が起きます。
定食などを上から撮影して全体を撮る場合は、垂直や水平を意識して歪みが出ないよう注意しましょう。歪んでいると素人っぽく見えてしまいます。
- ご飯は美味しそうに!明るさと色温度を意識して撮る
- 照明や背景は暖色系の方が美味しそうに見える
- 全体を撮る時は垂直や水平を意識する
整体・エステ・美容室
施術をサービスとする業種は、清潔感が大切です。
写真に余計なモノが写らないよう、店内は片付けてから撮影しましょう。
また、普段は照明を落として落ち着いた空間を演出している場合、写真にザラザラしたノイズが出ることもあるため、撮影の際は明るくするのもおすすめです。
お店の信用、反響にもつながる『お客様の声』は、可能な限り掲載しましょう。
また、Before Afterの一部として掲載するのも一つです。
- 清潔感や店内の明るさに注意
- 店内は三分割構図や放射線構図がおすすめ
- 反響にもつながる『お客様の声』はほぼ必須
- スタッフ紹介もあると信頼感につながる
- Before Afterは同じ構図で
注文住宅・リフォーム・リノベーション
建物にはパース(遠近感)が存在します。
そのため、水平と垂直を意識して写真を撮らないと、非常に不安定に感じる写真になります。
放射線構図や三分割構図を利用すると安定します。
また、下から見上げるアングルが多くなるので、なるべく高い位置から撮ったり、ユーザーの利用する視界の高さを意識すると良いでしょう。
- 水平と垂直を意識して、なるべく高い位置から撮る
- 放射線構図や三分割構図やが安定しやすい
- 全体と細部の両方の写真があると良い
- Before Afterは同じ構図で
ホテル・民宿
ホテルや民宿には、様々な写真が求められます。
室内や設備、食事、周辺環境などです。
建物は放射線構図を利用し、パース(遠近感)を意識しましょう。
料理を提供するホテルや民宿の場合は、食べ物の撮影も必要不可欠です。
食材の鮮度やツヤ感が出るよう、明るい場所や色温度を意識しましょう。
また、ホテル・民宿の利用者は、周辺環境も考慮して宿泊施設を選びます。
周りの施設・観光スポットなども掲載すると効果的です。
風景は、三分割構図を利用すると上手に撮れます。
- 建物は水平と垂直を意識して撮ろう
- ご飯は美味しそうに!明るさと色温度を意識して撮る
- 周りの環境・施設・観光スポットなども撮る
スポーツ・レジャー
スポーツやレジャー施設のメインは、アクティブに活動する人々です。
動きのあるモノを撮影する時は、ブレやすいので連射機能がおすすめです。
また被写体の動きに追従してカメラを動かすと、被写体にピントが合わせやすくなります。
シャッタースピードの調整ができる人は、忘れず行いましょう。
構図は、三分割構図や対角線構図を利用すると、躍動感が出しやすいです。
- ブレやすいので連射機能がおすすめ
- シャッタースピードの調整ができると良い
- 三分割構図や対角線構図を利用する
ペット関連
ペットは、予想外の動きをするのでブレないよう注意しよう。
タイマー撮影や連射機能を使うと比較的キレイに撮れます。
フラッシュ撮影をすると、赤目になりがちなので、赤目補正を使うと良いでしょう。
また、設備の紹介や施術の流れを写真付きで紹介すると効果的です。
ペットだけでなく、設備などもしっかり写真に収めましょう。
- ブレないよう注意しよう
- 赤目補正機能を使うと良い
- 設備+ペットが居る写真はイメージしやすい
工業関連
工業関連は、設備、機械だけでなく、それを使って作られたモノや、製作過程があるとわかりやすいです。
あまり写真を掲載していないホームページも多いので、差別化にもなります。
設備を撮影する際は、水平と垂直を意識して撮ると、カチッとした印象になります。
- 設備、機械だけでなく、それを使って作られたモノも掲載する
- 設備のディテールもあると良い
- 水平と垂直を意識する
士業(弁護士、司法書士、行政書士など)
士業は兎にも角にも信頼感が大切です。
特にプロフィール写真は、服装やポーズに気を遣いましょう。
事例紹介などは、文字だけになりがちなので、可能な限り写真を追加してあげましょう。
難しい場合は、イメージ素材やイラストでも構いません。
- プロフィール写真は服装やポーズに気を遣う
- 撮ることが難しい写真は素材でもOK
農園
農作物は、美味しく見えるよう、明るさ、色温度を意識して撮影しましょう。
接写することも多いので、ピントに気をつけましょう。
また、作業風景や作物の成長過程などがあると購買に結ぶつきやすくなります。
農園や周りの環境、風景は、三分割構図がおすすめです。
- 農作物は美味しく見えるように撮る
- 作業風景や、スタッフ紹介あると良い
- 風景は水平を意識する
その他のポイント
撮影した写真の向きが変わってしまう場合はこちらをご覧ください。
簡単な画像加工の紹介もあるので、ぜひお試しください。
ホームページ用の写真はオリジナリティがあったほうが好印象であり、SEO効果も期待できます。
ですが、どうしても撮影ができない時は、フリー素材を利用しても良いでしょう。
最近では、カメラを持っていなくても、iPhoneやスマホでかなり高品質な写真が撮れます。
カメラでできる設定もほとんど網羅しており、AIによる補正などもついています。
iPhoneやスマホでの撮影はこちらを参考にするとわかりやすいです。
【Apple公式】iPhoneで撮影する方法
まとめ
今回は、職業別の写真の撮り方を紹介しました。
業種によって様々ですが、ほとんどが脱初心者!これだけは抑えたいホームページ用写真の基本の内容の組み合わせだったと思います。
センスは必要ありません!覚えるコツもそれほど多くありません。
ぜひ楽しんでホームページ用の写真を撮影していただければと思います。