2019年6月3日よりGoogleでコアアルゴリズムのアップデートが開始されました。

それにより、多くのキーワードに影響があったかと思いますが、実施から1ヶ月経ち、その後の影響はどうだったでしょうか?

今回、いくつかのクエリでコアアルゴリズムアップデート後の順位動向に関する検証を行ってみたので、その結果を紹介し、今後も行われるであろうコアアルゴリズムアップデートへの対応を考えたいと思います。

コアアルゴリズムアップデートとは?

まずはじめに、コアアルゴリズムアップデートとは何かですが、その名の通りGoogleの検索アルゴリズムの根幹(コア)を成している部分の変更・更新のことです。

※注釈
アルゴリズムの詳細について公開はされておらず、Googleのガイドラインに基づいた根幹的なアルゴリズムである、という点のみしか正確には分かっていません。

このコアアルゴリズムアップデートは年に何度か行われていて、今年の3月12日にも実施がされています。
今回は、その3ヶ月後で、今年2回目にあたります。

実は、Googleは細かなアップデートも含めると頻繁にアップデートがされているのですが、微細なものであればGoogleから公式なアナウンスはないことがほとんどです。
ですが今回はコアアルゴリズムに関するアップデートで大きな調整となったため、実施日の2日前6月2日にも事前のアナウンスをした上でアップデートを行っています。

では実際、コアアルゴリズムアップデートによる影響はどうだったでしょうか。
コアアルゴリズムアップデート実施から1ヶ月経過した今、振り返ってみたいと思います。

アップデート後の検索順位動向

サイト規模やキーワードの難易度に関わらずピックアップしたキーワードの6月から7月にかけての検索順位の動きを見ていきましょう。(※前提として、一定のSEO対策は施しています)

Case.1

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
1月から安定して高順位を維持していますが、6月のコアアルゴリズムアップデート直後に大きく順位が低下、その後7月に入るまで順位が低迷しつつ、7月半ばに元の順位水準まで回復しています。

Case.2

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
長い間検索順位が低迷していたキーワードです。
6月のコアアルゴリズムアップデート直後にも大きな変化が見られませんが、7月に入って順位水準が大きく上昇しています。
(最終日にまた転落していますが、記事執筆時点では再び7位まで回復を確認しています)

Case.3

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
こちらも、低水準が続いていたキーワードですが、コアアルゴリズムアップデート直後には圏外に落ちる程の大打撃を受けています。
数日後には元の順位水準まで回復していますが、7月に入ってからは急激に順位水準が向上し、最高値で3位まで検索順位が向上していて、安定もしています。

Case.4

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
元々順位の乱高下が激しいキーワードですね。
コアアルゴリズムアップデート後にそれらしい動きは見て取れますが、すぐに元に戻ってしまっています。
その後は乱高下を繰り返しながら緩やかに低下していますね。

Case.5

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
1月から安定して高順位を維持していますが、6月のコアアルゴリズムアップデート直後に大きく順位が低下、その後1ヶ月7月に入るまで順位が低迷しつつ、7月半ばに元の順位水準まで回復
コアアルゴリズムアップデート後にはそれらしい動きは見られません。
その後7月に入ってから急激に順位が向上しています。

Case.6

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
こちらはコアアルゴリズムアップデート後に10位ほど順位が低下したきり、戻ってきていません。
受けた影響としては悲惨なケースですね。

Case.7

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
元々低迷していた順位水準が、コアアルゴリズムアップデート後に大きく改善されています。

Case.8

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
元々、乱高下を繰り返していたキーワードでコアアルゴリズムアップデート後にはそれらしい動きは見て取れません。
7月に入ってから好転していますが、4月頃にも同程度の順位にいて、直ぐに落ちてしまっているので、今後この順位水準で安定するかは怪しいところです。

Case.9

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
安定しているとは言えない順位状況が続いていたキーワードです。
元々安定していないキーワードなので、アップデート後も乱高下は見られますが、アップデートによる影響を受けたとはあまり思えません。

Case.10

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
5月末の段階で順位が急落していますが、コアアルゴリズムアップデート直後に元の順位水準付近まで好転することになりました。

サンプルは多い方が有用性があるので、もっと見たいという人は以下の「もっと見る」から見てください。

もっと見る

Case.11

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
元々の順位水準は2ページ目前後で推移しています。
コアアルゴリズムアップデート後に急激に順位が落ち、少し回復した後、元の順位水準よりも大きく検索順位が向上し、4位前後で安定の動きが見られます。

Case.12

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
コアアルゴリズムアップデート以前は検索順位が良かったり悪かったりと安定せず乱高下を続けています。
平均すれば、そう悪くない平均順位かもしれませんが、乱高下をするのは正直精神衛生的にも良くないですね。
コアアルゴリズムアップデート直前に一度順位が急落していますが、直後には回復し、4~5位前後で安定するようになっています。順位が安定するのは運営者として嬉しいですね。

Case.13

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
こちらは元々あまり良くない順位水準で、結果的にもあまり良いとは言えませんが、それでも水準としてはわずかに向上しています。(※記事執筆時点で8位までの改善を確認しました)

Case.14

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
こちらは完全に悪化したケースです。
元々乱高下が著しい順位推移ですが、コアアルゴリズムアップデート後はそれが更に顕著になっています。
整体院様のサイトなのですが、サイトの状態を確認したところ、お忙しいのか新着情報や症例紹介などの更新箇所の更新が長期間途絶えてしまっています。
これがそもそもの原因のひとつとして考えられますね。元々サイト状態が良くなかった所にアップデートが来て、致命傷を追ってしまったと。

Case.15

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
こちらはCase.14と同じサイトの別キーワードです。
やはり、元々乱高下が激しかったところに、コアアルゴリズムアップデートが来て致命傷を追った感じですね。
Googleではギリギリ2ページ目台を維持していますが、Yahooの順位が大変なことになっています。
こちらも更新状況の停滞が原因として濃厚です。

Case.16

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
良くなったのかどうか、なんとも判断し辛い変化ですね。
4月や5月に比べれば良くなっているのですが、コアアルゴリズムアップデートとの相関関係は薄そうに見えます。

Case.17

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
致命的なダメージを受けてしまっています。7月にはギリギリ圏外から抜け出ていますが、焼け石に水状態です。

Case.18

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
コアアルゴリズムアップデート付近だけを見ると順位が上がったようにも見えますが、実は元の順位水準に戻ったというのが正確です。
不当な評価をされていたのが、アルゴリズムの更新で見直された、という印象を受けます。

Case.19

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
アップデート後も大きな変化がありませんね。目立って悪くもなっていませんが、良くもなっていません。
こちらはCase.14やCase.15の様にコンテンツの更新部分に関しては目立った問題は見れません。
問題があるというよりも、競合サイトに対して純粋に負けてしまっているというのが実情かもしれません。今後詳しい分析と改善が必要ですね。

Case.20

2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位
これで最後にしますが、地味な結果になってしまいました。
6月に影響は見られますが、その後回復し、元の順位水準に戻っていますね。

基本的なSEOさえ出来ていれば順位は戻る

アルゴリズムのアップデートというと、「順位が落ちた!」と界隈では大騒ぎになりますが、こうして冷静に見てみると、順位が落ちっぱなしというケースは少数ですね。
順位が落ちても1ヶ月以内には元の順位水準まで戻ってきています。

場合によっては元の順位水準よりも向上しているキーワードもありますね。

これは、Googleの定めるガイドラインに則って基本的なSEO対策が出来ているためです。
特別なSEO対策などではなく、キーワードやタイトルタグの設定、価値のあるコンテンツ提供等、本当に当たり前のSEOです。
これがしっかり出来ていれば多少のアップデートがあっても、しっかり順位は戻ってくれます。

逆に言えば、順位が落ちっぱなしという人は、そもそも基本的なSEO対策が出来ていない可能性があります。
キーワードは適切か、コンテンツはどこかのリライトでないか、などGoogleのガイドラインをよく理解して、見直してみて下さい。

7月の動きについて

さて、上のグラフで特徴的なのが、7月に入ってから急激に順位が好転しているサイトが少なくない、という点です。
Case.3に挙げた例が顕著ですね。
2019年6月のコアアルゴリズムアップデート後の検索順位

これはどういうことかと言うと、7月にもGoogleのアルゴリズムアップデートがされたことが大きく影響していると見ています。
7月に行われた変更点として大きなものは、モバイルファーストインデックス(MFI)のデフォルト化でしょうか。

MFI自体はコアアルゴリズムアップデートと関係がないと言っても良いかと思いますが、Googleは細かなアップデートも含めると毎月の様に行っています。
そのため、特定のアップデートで順位が急激に落ちたとしても、別のアップデートで好転する可能性がある、ということは良く念頭に置いておきましょう。

安易な突貫措置は逆効果

よく、「アップデートで順位が落ちてしまった」と慌てて対応に走ろうとするケースを見かけますが、僕は仮に順位が落ちても慌てた対応はすべきではないと考えています。

上の順位グラフにもあるように、ある程度しっかりとSEO対策を行っていて、設定しているキーワードにも問題がなければ、しばらくすれば元の順位水準に戻るケースや元の順位水準よりも向上する可能性があります。
その可能性があるにも関わらず、メタタグをあれこれと頻繁に書き換えたり、コンテンツを無闇にリライトしていては、場合によってはそれが悪影響を及ぼす可能性さえ出てきます。

人によっては自分で行った措置の影響を考えず「順位が戻らない」という人もいるかもしれませんが、実は安易な突貫措置が原因であることもしばしばで、実はそのまま静観しておいた方が結果的には良いことも多々あるんですね。
それよりも、安直な突貫措置にかける時間を、新規コンテンツの作成に割り当てた方が良いでしょう。

何か措置を取るにしても、その措置が「本当に必要な措置か?」をよく考えるようにしましょう。

まとめ

こうして1ヶ月経過してみると、案外面白いもので、影響を受けたように見えるサイトも大半は元に戻ってくるんですね。

Googleのアップデートは台風みたいなものですから、一時的に順位が落ちるなんてことはしょっちゅうあります。
その度に一貫性に欠けた突貫措置をしていては、計画性のない増改築を繰り返して災害に弱くなった住宅のようなことになってしまいます。
そうならない様、自分が基本的なSEO対策をしているのであれば、何もしない勇気を持つことも大切ですよ。

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